女性医師支援方針

岡山大学整形外科の女性医師支援方針

岡山大学整形外科では、女性医師が働きやすい職場づくりを積極的に支援しています。われわれの基本的な考えとして、女性医師は医師としての職務だけでなく、妊娠、出産、育児など、男性医師と比較して、より大切な時期があると考えています。よって女性医師が妊娠して整形外科医として仕事を続けていく上で、ある程度の仕事量を減らす必要があると思います。岡山大学整形外科では女性医師が整形外科医として続けやすい環境を作ることを常に考えています。

1.妊娠中の業務内容

整形外科医師の業務内容は大まかに手術、外来、病棟業務、当直、論文・研究の5つに分けられます。出産前後は手術と当直は免除希望の対象にいたします。また、手術と当直の仕事の少ない病院への転勤希望も優先したいと思います。妊娠や育児の時期を有効に使うために、学位論文をメインで行うのも良い方法と思います。妊娠中のお体に比較的無理のかからないリハビリテーション医学を専攻することもひとつの方法と考えています。

2.妊娠中の放射線業務

一般的には妊娠2ヶ月頃に妊娠が判明することが多く、この時期は胎児の催奇形性について問題になる頃です。整形外科医の仕事上で女性医師が特に気になるのは放射線業務だと思います。一般的に妊娠初期を過ぎた時期であれば、放射線用プロテクターを着ていれば催奇形性はほとんど関係ないとされています。しかし、岡山大学整形外科としてはできることならば妊娠中を通して放射線業務は避けることができる環境の方がよいと考えています。しかし、個人の希望もあると思いますので、妊婦の放射線業務は選択する形で臨機応変に対応し、妊娠中に整形外科医を続けやすいように考えています。

3.産前・産後休暇&育児休暇について

産前休暇は原則的には産前6から7週(妊娠34か33週~)と産後休暇は産後8週間が義務付けられています。岡山大学整形外科の所属女性医師は、本人の希望を重視しますが、原則として子供が1歳になる年の年度末まで育児休暇をとって復職していただく予定としています。

4.育児休暇後の勤務先について

育児休暇後の数年間の就労は就業時間(特に終業時間)がはっきり決まっている、緊急呼び出しがない働きやすい条件の病院に勤務していただくことが可能です。また希望により、非常勤医師として週に1回数時間、週数回午前中3時間程度でなど働きやすい条件の病院を紹介することもできます。岡山大学整形外科は女性医師の皆様が完全に医療から離れる時期が少ない方が、今後の復帰時に有利であると考えています。いろいろな考え方があると思いますので、できるだけご希望に添えるような勤務条件を勤務先と交渉したいと思います。

5.人事について

家族の都合などで急に異動が必要な場合ややむをえない理由で本人が異動を強く希望する場合は勤務先の変更も考慮します。医局が勤務先と綿密に連絡を取り、4週ごとに業務について希望をお伺いして、勤務先と交渉いたします。ゆっくり相談時間が取れない可能性がある場合や、遠慮して仕事の免除希望を申し出にくい場合も多いと思いますので、現在チェック式などのカードを提出も考えています。